治験用語 アルファベット略語集

治験アルファベット略語

この記事を書いた人】ナナコ 1978年生まれ。元看護師で、現在CRC歴7年目の現役CRC。看護師の仕事が肌に合わず、2010年に思い切ってCRCへ転職!CRCの仕事が楽しくて人生が変わった一人。この仕事を広めるために活動中!⇨詳しいプロフィールはこちら

治験業界では、多くの専門用語が使われます。
特にアルファベット3文字で示される略語は、CRCの会話で日常的に飛び交っています。

これらの専門用語を覚えることが、新人CRCの最初の試練になると言われています。
なかでも特によく使われる用語をまとめてみましたのでご覧ください。

よく使われる治験のアルファベット略語

AE(有害事象:Adverse Event)


治験薬を投与された被験者に生じたあらゆる好ましくない医療上のできごとを指します。
必ずしも当該治験薬の投与との因果関係が明らかなもののみを示すものではありません。
つまり、治験薬の投与後に生じた、あらゆる意図しない兆候(臨床検査値の異常を含む)や、
インフルエンザに罹った、転倒したなど、治験薬との因果関係が全くない事象も含まれます。

ALCOA(アルコア)5原則

治験データの信頼性を確保するための考え方です。治験の記録は、ALCOAに準じて残します。
以下の単語の頭文字をとり、ALCOA(アルコア)と呼ばれています。

1)Attributable(帰属性):帰属/責任の所在が明確である。
2) Legible(判読性):判読/理解できる。
3) Contemporaneous(同時性):同時である。
4) Original(原本性):原本である。
5) Accurate(正確性):正確である。

CRA(臨床開発モニター:Clinical Research Associate)

治験において、治験依頼者(製薬メーカー等)により任命されモニタリングを行う職種のことを指します。
CRCの間では、通称「モニターさん」と呼ばれています。
全国にある治験を実施している施設(病院・クリニック等)を訪問し、治験がGCPやプロトコールの規定通りに進行しているのかどうかをチェックします。
カルテを読む業務もあるので、医学的な知識や経験が必要とされます。
臨床開発モニターとしての専門資格はありませんが、看護師・薬剤師・臨床検査技師・MRなどの資格者を求められる事が多くなっています。また、出張が非常に多いことが特徴です。

CRC(治験コーディネーター:Clinical Research Coordinator)

治験を実施する施設(病院・クリニック等)で、担当医師の指示のもと治験を円滑に行う為にコーディネートする職種を指します。

具体的には、被験者(患者)さんと医師、治験依頼者(製薬会社)の間に立って調整役となり、医学的判断を伴わない業務や、治験に係わる事務的業務、治験に関わるチームの調整等、治験業務全般をサポートするのが仕事です。
治験コーディネーターとしての専門資格はありませんが、看護師・薬剤師・臨床検査技師などの資格者を求められる事がほとんどです。

CRF(症例報告書:Case Report Form)


治験実施計画書に定められた、治験依頼者に提出する各被験者のデータを集めた報告書です。
先に紹介したALCOAに沿ってデータが集められます。
最近は紙媒体の報告書ではなく、web上の専用サイトにデータを登録していく(EDC)が主流です。
また、国際共同治験では、症例報告書は全て英語で記載されます。

CRO(開発業務支援機関:Contract Research Organization)

治験依頼者(製薬メーカー等)に代わり開発業務を行う会社のことを指します。
先に紹介したCAR(モニター)が所属する会社でもあります。
主な業務はモニタリング、データマネジメント、統計解析などです。

DBT(二重盲検比較試験:Double Blind Test)

薬剤のプラシーボ効果(薬理作用によるものではなく、心理作用による効果。暗示効果。)によるデータの偏り排除するために、医師、CRC、被験者にも、どの薬物を用いているかを知らせないで行う試験のことを指します。

EDC(Electronic Data Capturing)

先に紹介した治験の症例報告書(CRF)の電子化システム。
WEB上にある専用サイトにアクセスし、治験担当医師やCRCが症例データを入力します。
そのデータはモニターや治験依頼者もリアルタイムで閲覧することができ、データの整合性チェックや、クエリ(疑義や問い合わせ)を出すこともできます。
治験のスピード向上に一役かっています。

FDA(アメリカ食品医薬品安全局:Food and Drugs Administration

日本の厚生労働省にあたる、アメリカの規制当局のことです。

GCP/新GCP(医薬品の臨床試験の実施基準:Good Clinical Practice)

日米EUの三極で調和された、治験の質を確保するための治験の実施に関する基準を指します。
治験を含む臨床試験は全て、この基準に則り実施することが求められます。
新GCPは旧GCPの内容に「口頭ではなく文書による同意の取得、治験事務局の設置、治験依頼者によるモニタリングや監査の受け入れ義務」などが追加され、平成10年4月から実施されています。
新GCP導入により、治験実施施設の業務負担が増加し、一時は治験の停滞あるいは空洞化という現象に陥りましたが、CRCの活躍により現在は徐々に回復しています。

IC(インフォームド・コンセント:Informed Consent)

治験担当医師やCRCが、治験の詳しい内容が記載された同意説明文書を用いて説明を実施し、患者さんが十分に理解し納得した上で自由意思によって治験の参加に同意すること。

ICH(日米EC医薬品規制調和国際会議)


1990年から日米欧において開催されている、医薬品の承認審査のための、技術要件の調和をはかる国際会議のことを指します。
優れた医薬品をより早く患者の手もとに届けることを目的に、データの国際的な相互受け入れ実現や、臨床試験などの不必要な繰り返しを防いでいます。

IRB(治験審査委員会:Institutional Review Board)

被験者の人権・安全・福祉の保護を確保するため、医学、薬学や法律の専門家、それ以外の一般の人などによって構成される委員会を指します。
治験実施医療機関の長・治験責任医師・治験依頼者から独立し、治験に関する資料等を用いて、治験実施や継続の可否を審査します。
審査が成立するためには、最低人数や人員構成の厳しい基準があり、欠席者が多いなどの理由により開催することができなくなることもあります。
審査会は、毎月一回開催されることがほとんどです。

MedDRA(医薬品規制用語集:Medical Dictionary for Regulatory Activities Terminology)

ICH(日米EC医薬品規制調和国際会議)で作成された医薬品規制用語集のことを指します。
通称「メドラー」と呼ばれています。
医薬品に関連する国際間の情報交換を迅速かつ的確におこなうために作られました。
AE(有害事象)の事象を決める際、このMeDRAを参考にします。

MR(医薬情報担当者:Medical Representative)

簡単に言えば、製薬会社に勤務する営業職。
医師などの医薬関係者を訪問し、医薬品の適正使用情報を提供し、また、情報収集することを主な業務としています。

OTC(一般用医薬品)

ドラッグストアや薬局で「処方箋」なしで購入できる医薬品のことを指します。
以前は処方箋が必要だった薬剤が、処方箋なしで買えるようになることを“スイッチOTC”と言います。
最近では、鎮痛薬のロキソニンがOTCになりました。

QC(品質管理:Quality Control)


治験の質を検証する為に行われる品質管理活動のことを指します。
治験がきちんとプロトコールに則って実施されているか、GCPに抵触していないかを確認することです。

SAE(重篤な有害事象:Serious Adverse Event)

有害事象のうち、以下に該当するものを指します。
①死亡に至るもの
②生命を脅かすもの
③治療のための入院もしくは入院期間の延長が必要なもの
④永続的もしくは重大な障害・機能不全に陥るもの
⑤先天異常を来すもの
⑥その他の重大な医学的事象
治験中にSAEが発生した場合、24時間以内にプロトールに定められた方法で治験依頼者へ報告するのが基本ルールです。

SDV(直接閲覧:Source Data Verification)


治験で提供されたデータ(症例報告書のデータ)が正しいことをチェックするために、CRAが来院し、病院にあるカルテなどの治験関連記録(原資料)を閲覧して確認することを指します。

SOP(標準業務手順書:Standard Operating Procedures)

治験業務を誰が実施しても適切に遂行できるように基本的な業務手順をまとめたマニュアルを指します。
治験は、GCP、プロトコールに加え、このSOPにも準じて行わなければなりません。
各医療機関、SMO、CROそれぞれに定められています。

SMO(治験施設支援機関: Site Management Organization)

治験の実施に係る業務の一部を実施医療機関から受託又は代行する組織を指します。
その多くが株式会社になっています。
治験を実施する施設(医療機関)と契約し、GCPに基づき適正で円滑な治験が実施できるよう、医療機関において煩雑な治験業務をの一部を医療機関から受託、または代行します。
主な業務内容としては、治験事務局に係る業務を受託したり、CRCを派遣することです。
CRCには、このSMOから派遣されるCRCと、医療機関で直接雇用されている院内CRCの2種類があります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
このように、治験業界では普段からたくさんの専門用語が飛び交っています。

でも、「こんなにたくさん覚えられない・・・><;」と心配する必要はありません!
これらの用語は、CRCになってから一つ一つ覚えるので十分です。

面接で聞かれることもありませんし、CRCになる前から勉強する必要はありません^^
CRCになり1〜2ヶ月もすれば、みんな自然と身についています。

CRCへ転職するか、迷ってる?

CRCの仕事に興味を持っているものの、まだ決めかねている・・・という人も多いのではないでしょうか。

あなたが一番気になっているポイントはどこでしょうか?

  • お給料
  • 将来性
  • 自分がやっていけるかどうか?
  • そもそも就職できるのか?

などなど、いろいろありそうですね。

CRCになるための『三大医療資格』は看護師・薬剤師・臨床検査技師です。

あなたがすでにこれらの資格をもっていれば、CRCへの転職はそんなに難しいものではありません^^♪
こちらの記事に、CRCになる方法を詳しくまとめましたので、ぜひご覧ください。

>>SMOのCRCになる方法をわかりやすく解説!>>

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