CRCの仕事内容。まずは全体像を知ろう!

CRCの仕事の説明

管理人画像この記事を書いた人】1978年生まれ。元看護師の現役CRCです。看護師の仕事が肌に合わず、2010年に思い切ってCRCへ転職!CRCの仕事が楽しくて人生が変わった一人。この仕事を広めるために活動中!⇨詳しいプロフィールはこちら

CRCの仕事内容を一言で表すと、

治験がGCPの規定に則り、円滑かつ安全に進行するために被験者(患者)さん、医師、治験依頼者(製薬会社)の間にたって「サポートや調整」を行うこと

です。

ただ、ひとことで「サポートや調整」といっても、CRCの業務は多岐にわたり、医療機関や実施する治験によっても異なります。

私自身がSMOのCRCですので、ここでは主に、“SMOのCRCが、普段実施している業務”をご紹介しますね。
早速、具体的に見ていきましょう!

【CRCの仕事内容】1)治験の実施が決まる前

(CRCと治験事務局担当者が協力して対応します)

新しい治験を医療機関へ紹介

新しい試験の情報を得たら、その試験を実施できそうな医療機関を探します。
試験の対象となる疾患で通院している患者数や、必要な検査機械の有無、病院の体制などを確認して候補先を決め、実際に医療機関を訪問して、実施可能かどうかを調査します。

治験責任医師と治験依頼者(製薬会社)との治験実施の合意支援

治験の実施について、治験責任医師と治験依頼者の双方の合意を確認する場に立ち会います。
この合意の場で、試験の「契約症例数を決める」ことがほとんどです。

ざっくり言えば、「契約症例数」=「責任医師とCRCが、必ず組み入れることを約束する症例数」です。

『契約症例数』は、CRCにとってもかなり重要なポイントです。
ほとんどの先生(特に治験経験が少ない医師)は、実施可能な症例数を多く見積もる傾向があるからです。

私の経験から言えることは、『実際に治験に組み入れられる症例数は、先生が「できる!」と思われた数の1/3〜1/10程度』ということです。

先生の見積もりが甘く、多めの症例数を契約しようとした時、CRCは、
「より確実な数から始めましょう。」
「まずは少ない数から契約し、それが満了できたら契約追加する流れでいきましょう。」
など、医師と相談しながら確実な症例数を契約できる方向へ持っていきます。

【CRCの仕事内容】2)治験開始前の準備

治験実施計画書(プロトコール)の勉強

治験依頼者が主催する勉強会へ参加したり、自己学習(疾患の勉強を含む)を行い、プロトコールの理解を深めます。

治験を実施するためのフローを作成

各医療機関によって診療の流れが違うため、治験手順を通常診療に組み込む流れを検討し、フローを作成します。
この際、医師や看護師、検査部や薬剤部など、治験に関連する部署と何度も相談し、ミスが起こらないように手順を確認していきます。

様々な資料を作成

スタートアップミーティング資料や、スタッフの署名陰影一覧、症例管理に必要な資料など、絶対に欠かせないものから、あったら便利だなと思われる資料まで、各試験に合わせた資料を作成します。
ワード・エクセル・パワーポイントなど、基本的なPC操作ができる必要があります。

カルテスクリーニングにより候補者の抽出

試験の対象疾患が、糖尿病やCOPDなどの慢性疾患の場合、事前に通院患者さんのリストから治験に入れそうな候補患者さんを見つけておきます。
また、試験の対象が、急性心筋梗塞などの急性疾患の患者さんである場合は、貴重な候補者を取りこぼさないように、毎日カルテをチェック(スクリーニング)します。

スタートアップミーティングの開催

試験開始の準備が整ったら、治験責任医師、分担医師、薬剤部、検査科、看護部など、治験に関わるスタッフを一同に集めて“スタートアップミーティング”とか、“キックオフミーティング”とよばれる勉強会を開催します。
みんなが気持ちを一つにして、契約症例数を満了するために「さあ、やるぞ!」と気合をいれる大事なミーティングです。

【CRCの仕事内容】3)治験開始から終了まで

同意説明の補助

医師が被験者(患者)さんへ治験の概要を説明した後、CRCから治験スケジュールや費用面などの詳細を説明する流れになることが多いです。

被験者適格性の確認補助

カルテに書かれている内容を、他科の記録を含めて隅から隅までチェックします。
ちょっとした看護記録も見逃しません。
そして、カルテに書かれていない病気の既往や、服薬中の市販薬などの情報も、被験者(患者さん)やそのご家族から聴取します。

被験者来院の事前準備

治験用の採血キット準備、検査検体の回収依頼連絡、院内検査オーダーの確認、被験者への電話連絡など、被験者が来院される前日までにしっかり準備します。

被験者対応

被験者対応には、「来院日の対応」と「来院日以外の対応」の二つがあります。

【来院日】

検査や診察の立ち会い、治験薬の服薬状況の確認、併用薬の確認、来院スケジュール管理など

【来院日以外】

電話での体調確認、服薬確認や相談応対など

治験担当医師への対応

診察の立ち会い、検査オーダー依頼、次回外来予約の依頼、有害事象の確認、原資料の作成補助などがあります。

症例報告書への転記(入力)作業

依頼者へ提出する“症例報告書”は、最近は紙媒体ではなく、web上に入力するものがほとんどです。
治験の担当医師が作成したカルテ(原資料)から、web上の症例報告書に転記(入力)します。
とても大事なデータですので、入力漏れや間違いがないように細心の注意を払います。

安全性情報の確認

定期的に届く治験薬の安全性情報について、医師への確認や報告などを行います。
そして、
・このまま治験を継続して良いか?
・同意説明文書の改訂は不要か?
などの点について、責任医師の見解を確認します。

院内の関連部門との調整

薬剤部、検査部、看護部(外来や病棟)、医事課などの院内関連部門との連絡事項や治験手順の確認、トレーニング補助などを行います。

治験薬に関する業務

治験薬搬入(日程調整と立ち会い)、治験薬の温度管理確認、治験薬回収などを行います。

モニタリング対応

治験依頼者やCROから来院されるモニターの対応を行います。
部屋や電子カルテの予約、症例報告書の準備や医師とのアポイント調整などがメインです。

費用に関する対応

被験者へ支払う「負担軽減費(治験協力費)」や保険外併用療養費制度に則った医療費請求なども、必要に応じてCRCが確認します。

【CRCの仕事内容】4)治験終了後の対応

書類整理と保管の補助

治験に関する書類のうち、必須文書といわれるものは、数年〜数十年間しっかりと保管することがGCPに定められています。
CRCが取り扱った書類のうち、保管が必須なものとそうでないものをきちんと分類し、決められた手順に従って書類を整理・保管できるよう支援します。

メーカー監査や実地調査への対応

治験がGCPや治験実施計画書(プロトコール)に則り正当に実施されたかどうかを確認するため、メーカー監査や厚生労働省の実地調査が入ることがあります。CRCは治験責任医師等と共に、その対応に当たります。

【CRCの仕事内容】まとめ

いかがでしたでしょうか?
CRCの仕事の全体像を
1)治験開始前の準備
2)治験開始から終了まで
3)治験終了後の対応

の3つの段階に分けてお伝えしました。

CRCは日々、これらの業務を通して、治験がGCPの規定に則り、円滑かつ安全に進行するために被験者(患者)さん、医師、治験依頼者(製薬会社)の間にたって「サポートや調整」を行っています^^

CRCへ転職するか、迷ってる?

CRCの仕事に興味を持っているものの、まだ決めかねている・・・という人も多いのではないでしょうか。

あなたが一番気になっているポイントはどこでしょうか?

  • お給料
  • 将来性
  • 自分がやっていけるかどうか?
  • そもそも就職できるのか?

などなど、いろいろありそうですね。

CRCになるための『三大医療資格』は看護師・薬剤師・臨床検査技師です。

あなたがすでにこれらの資格をもっていれば、CRCへの転職はそんなに難しいものではありません^^♪
こちらの記事に、CRCになる方法を詳しくまとめましたので、ぜひご覧ください。

>>SMOのCRCになる方法をわかりやすく解説!>>

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