院内CRCより断然、SMOがいい!その4つの理由とは?

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この記事を書いた人】ナナコ 1978年生まれ。元看護師で、現在CRC歴7年目の現役CRC。看護師の仕事が肌に合わず、2010年に思い切ってCRCへ転職!CRCの仕事が楽しくて人生が変わった一人。この仕事を広めるために活動中!⇨詳しいプロフィールはこちら

先日、「院内CRC(治験コーディネーター)とSMOのCRCは、どう違いますか?」「今からCRCになるとしたら、院内CRCとSMO、どちらがいいでしょうか?」という質問を受けました。
私は「断然、SMOがいいよ!」と答えました。

※『SMO』とは治験施設支援機関で、簡単に言えば、CRCが所属する会社の業界グループのことです。現在、全国に50社ほどのSMO会社があります。

今日はその時に語った、院内CRCとSMOのCRCの違いについて、そして私が院内よりSMOがいいと感じる4つの理由についてお話をしたいと思います。

『院内CRC』と『SMOのCRC』の違い

院内CRCとは?

院内CRCはその名の通り、『病院内』に所属しているCRCを指します。
雇用元は“病院”です。

CRC業務を専属でしている人は少なく、大抵はその人が持っている免許に応じて、薬剤部や看護部に所属しながらCRC業務を兼務しています。

院内CRCはそもそも採用が少なく、求人として公開されているものはほとんどありません。
院内CRCの7割以上の人が、大学病院や、がんセンターなど、規模の大きな病院で働いています。

SMOのCRCとは?

SMOのCRCとは、Site Management Organization(治験施設支援機関)という民間企業に所属しているCRCのことです。

雇用元はSMOという業界の株式会社です。

治験を実施する医療機関(病院やクリニック)から委託を受けて、いろいろな医療機関に派遣されます。
看護師、薬剤師、臨床検査技師などの免許を持っていますが、CRC業務以外は一切行いません。
プロのCRC専門職として仕事をします。

私が院内CRCより断然、SMOがいい4つの理由

1)院内CRCは、CRC以外の業務も兼務しなければならないことが多い

院内CRCは“CRC業務だけ”というよりも、看護師さんであれば看護部に所属して、当直や病棟業務など、看護師としての業務もこなしながら院内CRC業務を任されることが多くなります。

薬剤師や臨床検査技師さんも同様に、それぞれの部署に所属しながら、CRC業務を“兼務する”という働き方です。

中には、「本来の仕事を忘れないから、兼務の方がいい!」という看護師さんや薬剤師さんもいますが、私はCRC業務に専念したい派です。
CRCの仕事をきっちりしようと思えば、とても兼務なんてできません、、、

2)院内CRCは、治験の実施数が減ればCRC業務ができなくなる

SMOのCRCの場合、治験を実施する医療機関からの委託を受けてSMOから派遣されますので、治験の実施数が多いところにはたくさんのCRCが派遣されますし、少なくなると別の医療機関に移ります。

つまり、需要に合わせて動くので、医療機関は変わってもCRCとしてのキャリアは止まることはありません。

一方で院内CRCの場合、所属はあくまでも『病院』ですので、自分の病院での治験実施数が減れば、CRCとしての仕事が減ります。
そして最悪、普通の看護師さん、薬剤師さんに戻ることになってしまいます。

3)院内CRCは、嘱託職員でお給料が少ない採用条件になることが多い

どうせCRCになるなら、兼務ではなくCRC専門職を目指したい人がほとんどですよね。

『院内CRC』でも時々、看護師や薬剤師との兼務ではなく、CRC専門職の求人も見かけますが、それは大抵、“正職員”ではなく“嘱託職員”としての求人です。
つまり、ボーナスがなく、給料が安いということです。

一年間にその病院で行われる治験の件数は、年度により多かったり少なかったりと変化します。
その結果、治験から得られる病院の収益は、安定しないことが普通です。

そのため病院側は、専属のCRCを正職員で採用するリスクを避け、いつでも契約を終了できる嘱託職員として採用する方を好むのです。
嘱託職員での採用となった場合、SMOのCRCの年収相場(350〜550万円)よりずっと少なくなってしまいますのでご注意ください。

4)院内CRCは、治験に関して勉強できる機会が少ない

SMOでは、日本SMO協会や薬理学会で行われる全国規模の研修に参加する機会はもちろん、それ以外にも社内での研修が充実しています。

最新の治験業界の動向だったり、どのようにすれば難しい試験でも被験者を集めることができるか?や、正しい原資料の残し方など、治験をより良く実施するための研修や勉強会が頻繁に開催されるので、CRCとして成長できる環境に恵まれています。

全国規模の勉強会には、参加費用や交通費は会社負担で参加させてもらえたりもします。

一方で院内CRCにはSMOほどそのような機会に恵まれません。
CRCとしてプロ意識を持ち、常に向上していたいと思っている人には、断然SMOがおすすめです。

院内CRCは、SMOのCRCより強気でいられる?!

病院によっては、SMOのCRCが派遣されておらず、院内CRCだけで対応しているところもありますが、大学病院やがんセンターなどの規模の大きな病院では、たいてい院内CRCがいるところにSMOのCRCも派遣され、一緒に働いています。

そして、これは実際にCRCとして働かないと分からない事情ですが、院内CRCとSMOのCRCが一緒に働いている職場では、院内CRCはSMOよりも強気でいられる・・・という雰囲気があります。

SMOのCRCは「外部から派遣されている」立場ですから、医師や院内CRCを含め、医療機関スタッフ全員が“お客様”です。
「お客様は神様です!」とまで言いませんが、多少難しいことを言われても、できる限りの手を尽くします。

一方で院内CRCはそんな必要はありませんし、本来の免許の仕事と兼務している忙しさもあり、徐々に気が強くなる(?)のかもしれません。

モニターさんも「SMOのCRCさんには仕事をお願いしやすいけれど、院内CRCさんにはなかなか言いづらくて・・・」なんて嘆いている声をよく聞きますね。苦笑

保守的な人には院内CRCの方が向いている?

以前出会った院内CRCさんが、こんなことを言っていました。

「私はホーム(Home=自分の拠点)の中で働きたい。
アウェイ(away=自分の拠点から離れた場所)で働くのは心細くて無理・・・」

SMOのCRCはあちこちの医療機関に派遣されます。
社内から一人だけで派遣されることも珍しくなく、同僚と月に数回しか顔を合わせないことも日常茶飯事。

そういう意味では、医療系の仕事の中では斬新な働き方と言えるかもしれません。
この院内CRCさんは、そういうSMOのCRCの働き方は「心細くてできない」とおっしゃっていました。

一方で私を含め、SMOのCRCとしてバリバリ働いている同僚は、アウェイで働くことが問題だとは感じていません。逆に、「気軽でいいよ!」と思っているくらいです。
これは性格の違いによりますね。あなたはどっち派ですか?

まとめ

個人的には、院内CRCより断然、SMOのCRCをおすすめします。

・・・というか、院内CRCの求人はそもそも滅多にあるものではありませんし、いずれ院内CRCになりたい人もまずはSMOでCRCの経験を積んでおくと、とても役立ちます。

(実際、院内CRCとして活躍されている人の約半数は、元SMOのCRCだった人です)

しかしもしも今、あなたがすでに勤めている病院で院内CRCになれるチャンスがあるのなら、まずは、退職する必要がない院内CRCに挑戦してみるのもいいかもしれません。

CRCへ転職するか、迷ってる?

CRCの仕事に興味を持っているものの、まだ決めかねている・・・という人も多いのではないでしょうか。

あなたが一番気になっているポイントはどこでしょうか?

  • お給料
  • 将来性
  • 自分がやっていけるかどうか?
  • そもそも就職できるのか?

などなど、いろいろありそうですね。

CRCになるための『三大医療資格』は看護師・薬剤師・臨床検査技師です。

あなたがすでにこれらの資格をもっていれば、CRCへの転職はそんなに難しいものではありません^^♪
こちらの記事に、CRCになる方法を詳しくまとめましたので、ぜひご覧ください。

>>SMOのCRCになる方法をわかりやすく解説!>>

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